ディベート授業見学

他校の知り合いのH先生が中三でディベートの授業をなさるというので見学させて頂いた。
今まであまり良いイメージを持っていなかったのだが、実際に見てみると面白い。やってみる価値はありそう。ただ時間数をどれくらいかけられるかというのもあるし、他教科で実践されている場合などもあり、私も実際やるかどうかはまだ考慮中。
でも見に行けてよかった!資料も沢山頂いてしまった。終了後はディベートのベテラン・C先生も交えておしゃべり。楽しかった〜。心より感謝です。
以下、メモ。

疑問だった点と見た感想

  1. 対立を強調する感じがあるけどどうなの?→今回の授業では肯定否定審判すべての立場を経験。終了後、握手と相手へのファンレター交換があり、いい雰囲気だった。納得できる審判のコメントも重要。
  2. 同じような論点にならない?→たとえ論点が同じでも派生する効果や根拠の出し方、資料の使い方が異なり、意外と違う展開になる(将棋みたい笑)。審判もそこを見てた。
  3. 現実には全肯定、全否定ってことは少ないと思うが、最適な落とし所を見つける対話につなげる道はあるのかな?→ディベートは議論の練習であって、万能ではないとのこと。そこの割り切りは必要なんだろうな。中間は作らずあえて極端に振る。このあと小論文につなげてもいいし、議論のサイズを落としてみるのもいい。

第3の点については、もう少し考えたい。

いいなと思ったところ

  • 立場を限定することで、見える物をはっきりさせる効果があると思った。メリットデメリットを同時に考えると混乱しがち。
  • フローシート、これはいい!立論→質疑→反駁と各論点と論理の流れを整理して有効性を考えられる。生徒達が上手に記入してたのにもびっくり。
  • 各班で役割分担して協力しながら話してた。班の中でも理解の深い子とそうでない子がいるが、完全なただ乗りはできない感じ。
  • これは賛否あると思うが、時間の区切りと台本もフォーマットがあることで、テンポよく公的な話し方を学んでいた。いつかそこから離脱するにしても、型があるのはいい。

C先生曰く、メリットデメリットの考え方や現状分析、言葉の使い方が身に付くのは有用。人の話を聞くようにもなる。聞かないとフローシートは書けない。なるほど。

試合を見ていて一番難しいと同時に勉強になるのは審判だろうと思った。判定の仕方。メリットとデメリットを比較。深刻性も評価する。負けた側が納得できるコメントをしなきゃいけない。大学ディベートでは審判があらかじめ自分のフィロソフィーを述べたりするらしい。まあこの世界も奥が深い…。
ともあれ、来年度に向けていい刺激を頂けたなあ。ありがたい。