ジェンダーの神話

長くなっちゃったけどもう一冊。

上のような男女差の生物学的決定論者に対する反論として書かれている。発生遺伝学者でありフェミニストでもある著者は「政治的でない科学などない」と言い切る。抵抗なく読める私はやはりフェミニストなのか。赤ちゃんの性別を偽って聞かせると、対応が聞かされた性別に応じて変わるという話が面白かった。強姦を「ホルモン」理由に正当化されちゃたまらん、とか。ほんとだよ。
出典を明記しながら(ここがエライ)がしがし論証したり批判したりするわけだが、本書のような結構古い本ですでに批判されているロジックが今なお(『女より男の給料が高いわけ』のように)書かれ続けているというのは不思議な感じがする。これじゃ単なる水掛け論じゃん。