オーダーメイド殺人クラブ

最近、辻村深月がプチブーム。

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辻村 深月

集英社 2011-05-26
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中学二年生の小林アンは、特別な存在として特別な事件で死ぬことを決意する。その相方に選ばれたのは「昆虫男子」の群れの中にいた徳川。彼女が徳川を選んだのは、彼の描く絵に魅せられたからだった。
花柄と赤毛のアンが大好きな善良で鈍感な母に対するいらだち。昨日まで話していた友達にふとした拍子で外された時の息苦しさ。教室内のヒエラルキー。自分が特別な存在であるはずだという感覚。作者はどうしてこんなにも「中二」をリアルに書けるんだろう。読んでると自分の中二当時を思い出してしまって、痛い痛い(笑)。
どこまで追いつめられてどんな結末に至るのか。息を詰めて最後まで見守った読者には、爽快なエピローグが待っている。
これは私の物語だ、と私には思えた。男の子が読んでも共感できるのか、徳川視点の物語を書くことはできるのか、気になるところだ。