精霊の守り人

精霊の守り人 (新潮文庫) 上橋 菜穂子 新潮社 2007-03 売り上げランキング : 28134 Amazonで詳しく見る by G-Tools

３月末に小学校でリーディング・ワークショップを実践している先生たちに誘って頂いて、大人のブッククラブに参加しました。その時の課題図書がこれ。上橋菜穂子さんの本を読むのは初めてで、文化人類学者だというのも知らなかった。
学者らしい細部まで詰めた設定（固有名詞の形態素分析をしたくなる）とか歴史観とか、主人公が３０歳の女だとか、思ったより手加減なしというか大人っぽい小説だと思った。ただ作者の思想というか伝えたいことが直接見えてしまっている感じがして、イマイチ本の世界に没入して楽しむことができなかった。面白かったんだけどね。
そのとき読書会に一緒に参加していたＳさんが、『獣の奏者』の方が作品としてはよくできていて自分は好きだ、と薦めてくれたので、まあいつか読んでみるかなあ、ぐらいに思っていた。