門 (新潮文庫)門 (新潮文庫)
夏目 漱石

新潮社 1948-11
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再読。今読むと漱石の筆遣いの丁寧なことに驚く。冒頭の平和な夫婦の描写からして秀逸。そして子供に恵まれない御米の苦悩、宗助の役所勤めの日常や安井の名を聞いてからの動揺。読んでいて胸が苦しくなるような感じがする。これも高校の時にはピンと来なかったけど、まあわからんよな。私の高校時代の読書はホント何だったんだ(^^;
前期三部作の中では最も深いところに刺さってくる作品。で、ここからの「こころ」ですよー。緊張感高まってくるねー。
この作品に限らず文中に「女だけに」ってのがやたらと出てくるのは、まあご愛敬かしらね。引っかかるけど時代が時代だからな。馴染みのある地名が出てくるのはうれしい。