20歳からの〈現代文〉入門

20歳からの<現代文>入門 (生活人新書)20歳からの<現代文>入門 (生活人新書)
中島 克治

日本放送出版協会 2010-07-10
売り上げランキング : 5774
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
麻布の先生が教える読解ノートの付け方。抜粋・コメント→要約→論述という流れは、なるほどという感じで、ノートつけて読んでみようかなと思った。文学作品を教える際の背景知識とか、生徒を導いていくやり方についても考えさせられた。最近、教員としてどういう方向で専門性を高めていったらいいのかなぁなんて思ったりするもんで。★★★。
ただひとつ読んでいてどうしても引っかかったのは、「ノルウェイの森」(村上春樹だ)をハッピーエンドと読んでること。私には最後の緑の「静かな声」はどっちかというと心胆を寒からしめるというか相当に突き放した発言という印象だったので、「読者としては満たされた気分になる場面」と書かれていることに驚いた。そんな脳天気な!っていうか私の読みが違うのかな。なにぶん読んでから時間が経っているので細部が思い出せないのだけど。でも緑が全部受け入れてくれちゃうっていう結末だったら作品の評価は下がるなぁ。