ドキュメント死刑囚

ドキュメント死刑囚 (ちくま新書 736)ドキュメント死刑囚 (ちくま新書 736)
篠田 博之

筑摩書房 2008-08
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著者は宮崎勤小林薫宅間守といった死刑囚たちに寄り添った月刊誌の編集長。凶悪犯がどれだけ社会のあり方を反映していると考えるか、その心理を解明することにどれほどの意味があるか、わからないところもある。しかし見せしめに(あるいは苦しめるために)処刑して終わりにしてしまうことは、罪を償うことにもならなければ犯罪抑止にもならないのではないか?という著者の指摘は、もっともだと思う。法相やジャーナリズムのダメさも気になるところ。
ともあれ、センセーショナルに報じられ、消費しつくし忘れ去られた死刑囚達。その生の声を聞くことができるのが、非常に興味深い。