海辺のカフカ

海辺のカフカ (下) (新潮文庫)海辺のカフカ (下) (新潮文庫)
村上 春樹

新潮社 2005-02-28
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お風呂でちょぼちょぼ読んでいたので時間がかかりましたが、やっとこ上下巻とも読了。(今見たら上を読み終わったのが一年前だ)
さすが村上春樹というか、カフカ少年とナカタさんを交互に行き来する構成とかキャラクターの描き方(特にホシノ青年や大島さんといった脇役は魅力的だと思う)とかエピソードの引っ張り方とか余韻の残し方とかとてもうまいし、文句なく面白い。私は春樹作品だと『世界の終わりとハードボイルドワンダーランド』が好きなんだけど、雰囲気的に似てるなぁと思った。
なのだけども、結局どういう話なのかよくわからなかった。設定がまんまオイディプスなので逆に…。回収してない伏線も結構あるような。暗示的なところをいろいろ分析したら面白そうな気はする。多分やらないけど。人の書いた「海辺のカフカ論」を読むかどうか悩むとこだなあ。
とりあえずベートーヴェンでも聞きましょうか。