ディズニーランドという聖地

ディズニーランドという聖地ディズニーランドという聖地
能登路 雅子

岩波書店 1990-07
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ウォルト・ディズニーの生い立ちから、なぜディズニーランドがそのような姿で成立したのかを説き、それがいかにして単なる遊園地としての存在を超えて、アメリカ人の聖地と成り得たのかを論じる。最後は東京ディズニーランド・ユーロディズニーランドの建設にも話は及ぶ。久しぶりに興奮しながら読み、読み終わるのが残念に思えた本。冒頭、筆者とディズニーランドの出会いをつづったエッセイ部分も面白い。
各アトラクションの分析も面白く、極東日本に住む人間としてはとりわけ「未開の地」としての「アドベンチャーランド」の解説が面白かった。さすが文化人類学者。ちょうどこの間ディズニーランドに行った時に、「和食や中華ってアドベンチャーランドにしか置き場がないんだなー」と確認してきたところだったので、やっぱりそうなのよね、と納得。
出版から15年後の現在も、オススメできる一冊。願わくは「タワーオブテラー」はじめとする新アトラクションや次々発表されている新作映画について能登路さんの分析が読みたいです。