日本人の神はどこにいるか

日本人の神はどこにいるか日本人の神はどこにいるか
島田 裕巳

筑摩書房 2002-06
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一神教」対「多神教」という二元論的な見方を批判。キリスト教イスラームなどの「一神教」と言われる宗教にも、聖者崇拝のような多神教的な要素があることから、一神教多神教モデルを提唱し、通常「多神教」と言われる仏教や神道一神教多神教モデルで考えることができると述べる。
二元論の図式によって取りこぼすものが多いということ、一神教多神教とが截然と分けられないということはもっともだと思う。それで一神教多神教モデルという一つの図式に集約してしまうと、それはそれで単純化しすぎてしまう危険もあるのではないかという気がするけど。
現状を正確に認識することで「日本人には一神教を理解できない」とか「一神教は偏狭だが多神教は寛容だ」極端な評価をしたり、宗教間の対立を無駄に強調することはなくなるだろうから、それは是非とも必要なことだ。聖典もイメージだけじゃなくてちゃんと通読しないとだめよね。そんな時間はなかなかないけども。