先生はえらい

先生はえらい (ちくまプリマー新書)

先生はえらい (ちくまプリマー新書)

「先生」は定義的に「えらい」のであり、その美しい誤解によって生徒は勝手に学んでしまうのだ、という「何も批判をしない」教育論。漱石の小説に出てくるぼんやりしたおじさんが「先生」たりうる理由がわかる。張良と黄石公の話とかも好き。
中高生向けの新書なのであっという間に読め、760円は時間当たりにすると高めかも知れないけど、面白かった。試験問題にできそうなところも結構あるな。正解をひとつに決めるような国語の問題を作られたらこの本にとっては不本意なのかもしれないが。
ちなみに著者による本の紹介はこちら。
http://blog.tatsuru.com/archives/000692.php
内田先生は『おじさん的思考』(晶文社)を読んで以来、面白いなーとしばしば(もちろん勝手に)学ばせていただいているので、面識はないが「先生」とお呼びしてみましょう。そう言いつつ買った本はこれが二冊目なんですけどね。はは。