<恋愛結婚>は何をもたらしたか
- 作者: 加藤秀一
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2004/08/06
- メディア: 新書
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結婚という個人的なイベントが国家から法的に保証されることに意味はあるのかどうか、と考えるようになったのはごく最近のことだけど、それが優生学と結びつくとなればなおさらアヤシイというかオソロシイ。現代では表面上見えにくくなっている分だけ余計に。
ところでこの本の著者の執筆姿勢はなかなかいいなあと思った。ジェンダーとか優生思想とか微妙な問題を扱っているだけに、誤解を招かないよう慎重に言葉を選んでいるし、引用の出典を手際よく示してくれるのもありがたい。『オニババ化する女たち』の三砂ちづる氏なんかはその辺が無防備というか不用意というかなのでいらぬ反感を買うのではないかしら。