ゆびさきの宇宙―福島智・盲ろうを生きて

ゆびさきの宇宙―福島智・盲ろうを生きてゆびさきの宇宙―福島智・盲ろうを生きて

岩波書店 2009-04
売り上げランキング : 68316
おすすめ平均

Amazonで詳しく見る
by G-Tools
盲ろうの東大教授、福島智の半生を新聞記者である著者がインタビューを通してまとめたもの。
視力を失い、聴力を失っていく過程。宇宙に放り出されたような孤独の中で、「指点字」によりコミュニケーションの回路を開く。「落語とSF」のユーモアと想像力もまた彼を支えた。恋愛・結婚の話もなかなかリアルで面白い。人とのつながりが人を生かすということ、存在することそのものに価値があるということを改めて知る。しみじみといい本でした。★★★★。
個人的には「能力主義批判としての障害学」という観点に興味があります。
そういえば大学の手話サークル時代に会った盲ろうの男の子、元気にしてるかなぁ。その子は失聴が先だったので触手話を使っていたんですが、初めて見たときには本当にびっくりしました。なんであれでわかるんだ!と。