戦争とラジオ

16日のETV特集でやっていた「戦争とラジオ〜第1回・放送は国民に何を伝えたのか」を途中からだったが見た。活字資料、音声資料、当時のスタッフの証言、再現ドラマなどで構成。自作の録音機でラジオの録音をしていた人がいたということに驚き。大本営発表を流しでっちあげもいとわず戦意高揚をはかる番組作りをしていたこと。戦後、多くの資料が焼かれたこと。もちろん圧力もあったんだろうが、かなり自発的にやってる感じもあった。
こういう番組を作ったことには意味があると思うが、これを作れたのは単に今の時代の空気が「戦争ってよくなかったよね」という側に傾いているからにすぎないだろう。日本が再び戦争に向かって流れ出した時に、それを批判できるような気骨のあるマスコミはNHKも含めて一つもないと思う*1。出てきてほしいけど。そこにあまり期待できないうちは、せめて、世間の空気が戦争を容認するような方向に傾かないでいてほしいと思う…*2

*1:少なくとも東京で大手テレビ局・新聞社を見る限りは。芸能人の覚醒剤騒動と裁判員裁判の報道を見ただけでもぐったりする。

*2:けど、これも最近はちょっと不安。