安全。でも、安心できない…

安全。でも、安心できない…―信頼をめぐる心理学 (ちくま新書)安全。でも、安心できない…―信頼をめぐる心理学 (ちくま新書)
中谷内 一也

筑摩書房 2008-10
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安全じゃないと安心できない!でも安全だから安心できるとも限らない。人はリスクを過大評価したり過小評価したりする。なぜ?
外部依存性の高い現代社会では、安心できるかどうかは安全性の客観的な指標よりもリスク管理をする人や組織を信頼できるかどうかにかかっている。では信頼できるかどうかはどうやって決まるのかというと、相手の能力・動機付け(やる気)と、相手の価値観が自分と類似しているかどうかの評価が複合的に作用するのだという。専門家の側からいえば、単に安全性を高めてよしとするのではなく、そういった要素をきちんとアピールして信頼を勝ち取ることが必要になる。
安心なんて気分の問題じゃん、安全・安心とか安易に並列すな!とイラつく人には、まさに安心という気分の問題を社会心理学的に分析した本書はおすすめ。