疑似科学入門

疑似科学入門 (岩波新書)疑似科学入門 (岩波新書)
池内 了

岩波書店 2008-04
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疑似科学を三種に分ける(非合理主義・科学の乱用悪用・複雑系の単純化)あたりまではなかなか見通しも良いのだが、具体的事例の分析が少なく、だんだん説教臭くなっていくのが残念。もっと事実や論理的思考で疑似科学をぶった切ってくれたらいいのに。あと「非合理を売り物にする哲学だってある。(p.175)」という記述には首をかしげた。哲学ってむしろゴリゴリに合理的思考を積み重ねるものだと思うんだけど?非合理を売り物にしている哲学の一派があるということ?なんか全体の方向性がよくても一部に不用意な記述があると一気に萎えてしまう。という点でもやや残念。参考文献リストは参考になりそう。