東京から考える

東京から考える―格差・郊外・ナショナリズム (NHKブックス 1074)東京から考える―格差・郊外・ナショナリズム (NHKブックス 1074)
東 浩紀 北田 暁大

日本放送出版協会 2007-01
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共に1971年生まれ、東京近郊育ち、東京大学卒の二人が東京を語るという企画。書いてみるとアレだなー。自分も著者たちとプロフィールが近いので興味を持ったのだが、いらいらしながら何とか読み終えたという感じ。
ジャスコとか青葉台的広告郊外とか足立区と荒川区の違いとか下北沢問題とかまあ細かいことを色々語るのだが、基本的に印象論と自分語りなので、いらつくのだ。青葉台的とか国道16号線的とか言われてどんなもんだかイメージできますか?イメージできる人だけが対象の本だと思うと不愉快になっちゃう。定義してくれ。
提起されている問題自体は重要なものだと思うし、客観的なデータや資料写真がもっとあればもっと面白くもできると思うのだけどね。実際、東京の東西格差を示すクラスタ地図は面白かった。地方出身者の視点が入ればまた違ったものも見えたろう。
しかし、こういう中途半端な企画(と言わせて頂きますよ)が通ってしまうぐらいに東京が特権的な存在だ(と思っている出版関係者が多い)ということがね、もう、気持ち悪いです。